日本無線史復刻計画


日本無線史復刻計画

まず、復刻に関して2つの課題について検討する。
@著作権の問題
旧郵政省所管であったことから、現在は総務省の許可が必要と思われる。ただし、復刻計画が実施される時に必要なことから、当面はこの問題棚上げとする。
A製本・印刷コストの低減化を図る。(需要が少ないことが想定されるため)
このため、手作り製本で作成することとし、復刻を目指すための製本技術の向上が必要である。

日本無線史復刻計画

基本的な製本技術をマスターしたので、ここから応用問題として、電波監理委員会により昭和26年7月発行の日本無線史第9巻(陸軍無線史)、第10巻(海軍無線史)、第11巻(無線機器製造事業史)の復刻を計画している。
日本無線史については、需要が少ないこともあるが、公的機関での復刻の可能性はなく、図書館などで閲覧はできるが手元で参考文献として利用する機会がほとんど無くなりつつある状況である。数年前に神保町の理工学専門の明倫館書店でフルセットで45万円程度で販売されていたが、いつの間にか誰かが購入したようだ。
今回の復刻の目的は、あくまで手元で文献として利用することを目的とする。
今後、時間はかかるが作業の進行状況にあわせて当ホームページにて報告することとする。

日本無線史第10巻(海軍無線史)のみ、何故か原本を2巻所有している。誰か9巻(陸軍無線史)と交換してもらいたいものだ。(愚痴ですが・・)
原本写真1

原本写真2

写真1
1ページ単位でスキャナーで読取し、ファイル化する。

写真2
Wordに貼り付けて、印刷したものである。

現在の課題
用紙の関係でA5版の縮尺版とする。
表紙の材料を布かペーパーか選定する必要がある。
表題のために、箔押用の亜鉛凸版を発注する必要がある。


追記
全て紙で作成した場合の作成事例を下記に示す。(平成20年11月24日) 
日本無線史第九巻(陸軍編)
日本無線史第十巻(海軍編)
日本無線史第十一巻(無線機器製造事業史)
の3部作の復刻が完成した。

1.正面

2.横正面

3.製本のイメージ

4.復刻の本文紹介

頒布することは計画していないが、今後著作権の問題について検討したい。

今後の目標について

布装の製本及び革装の製本見本を作製する。
このため、表題を箔押するため、亜鉛凸版の制作をメーカに依頼する必要がある。


日本無線史復刻作成見本について

下記に作成見本を示す。

1.紙装・印刷版(平成22年1月1日作成)

正面


正面斜め



2.布装・箔押版(平成22年6月10日作成)

紙製に比べれば、難易度はあがる。箔押については、まだまだのようだ。

1.正面斜め


2.中身


3.半革装・箔押版(平成22年8月9日作成)

1.正面
背に革バンドを作成した。箔押しが少し強すぎたが、革の厚さ、材質等により微妙に変化する。
なお、革については、平すきが0.3ミリ、コバすきが0.1ミリが標準であるが、素人が革すき包丁ですいても、所詮綺麗に革すきできるものではない。ただ、製本用の革すきは専門業者の領域かもしれないが、素人がやった厚いすきも、逆に重厚さがあり当人は気に入っている。


2.斜め正面
箔押は一発勝負なので失敗したら致命傷となる。今回は第9巻で背の箔押がずれたため、再度表紙から再作成したが、最初から失敗してもいいように余分の材料を用意したほうが安心できる。


3.本を開いたところ
市販品以上の開きと強度が自慢だ。



4.半革装・箔押版(平成26年5月1日作成)

製本の出来としては、大変満足したものと自己満足しています。
平成28年7月14日鹿児島の方へ嫁に参りました。











今後の課題
箔押技術の向上及び全革装への挑戦といったところである。


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