99式飛1号無線機
解説
飛1號が遠距離用、飛2號が中距離用、飛3号が近距離用の大まかな区分があり、海軍の航空機用無線機の空何号のように座席数での決まりはないようである。作戦により、近距離になったり、遠距離になったりするとすれば無線機器の設置基準はどのようになっていたのだろうか。
どちらにせよ、単座の航空機無線機としては、最上位機種であることには、間違いない。
受信機でいえば、すべて真空管はUt−6F7で統一されており保守性に主眼をおいた設計がなされている。
諸元
用途 | 長距離飛行機用 |
通信距離 | |
周波数 | 1型 2.5 〜 15Mc 2型 2.5 〜 10Mc |
送信機 | 出力 A1 4OW A2 30W A3 30W OSC PA 真空管 807A 807A MOD 807A 電源 24V蓄電池及びコンバーター 600V 40mA |
受信機 | 方式 スーパー RF2 IF2 AF2 真空管 6F7×5 電源 24V蓄電池及びコンバーター 270V 40mA |
空中線 | |
整備数 | |
備考 |
茨城県稲敷郡阿見町のS氏所有の完全オリジナルのものである。
送受信機正面
送信機
受信機
99式飛1號無線機送信機修復日記
来歴
インターネットで落札した1品である。
送信機
インターネットで大阪の方から購入した。保存状態が悪く正面バネルの銅に錆びが生じている。
正面
表面バネルは銅板だがかなりの錆びがでている。
斜め正面
真中のメータの針がなくなっている。過電流を流し、メータが振り切れたのだろう。これも、交換する必要がある。軍用のメータも市場ではめったに手に入らない。
銘板
昭和19年6月の製造となると、やはり材料などの質的低下がみられる。鉄のケースだが、かなりの錆びが見られる。
左側側
4つの丸い突起は、本体装置を紐による懸架し、防振する装置である。
上部
真空管UY−807A×3本が欠落している。陸軍の小型送信機は、この構成が多い。鉄枠はメッキしていたが、うすいため錆びがでているのがよくわかる。こんな配線だと部品故障での取替えは大変だ、逆に故障を想定していない設計思想なのだろうか。
背面
裏面
配線ケーブルが一部切断されている。
今後の修復計画
受信機の復元後、着手するこことした。
99式飛1號無線機受信機修復日記
受信機
正面
この写真は茨城県土浦のS氏所有のものです。どこかの寺から出土(?)したもので、戦後大切に保管されていたようで今でも新品そのものである。銅光がまぶしい。これを目標として今から復元を目指すこととする。
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