九四式対空二号無線機(二型)受信機解説
来歴
この機械もCQ誌の売ります買います欄で見つけて、大阪高槻市の人だったと思いますが、コリンズのR−392と交換で入手した記憶があります。 正面の写真はありませんが、大きな穴があけられ、ケースもほかの塗料でペイントされていました。戦後アマチュアが受信機としてではなく、アンプとして低周波増幅部を改造して利用していようだ。このため、オリジナルな部品がそのまま手つかず状態で幸運だった。
上部
裏面
戦後のペーパーコンデンサーが見受けられる。
右側面
高周波増幅、混合、局部発振部は手付かず状態。
左側面
下部の空間部は、本来であれば電源部でトランス型もしくはロータリー式の発動発電機装置が脱着式で装着されて
いる。
修復結果
正面
この無線機を修理をはじめたのが、三才ブックスが発行した「魅惑の軍用無線機・第一巻」(いわゆる赤本ですが)が発行された昭和59年11月15日ですが、ちょうどこの時期だった記憶している。この本を見ながら、多くの旧軍無線機の収集を夢見たものです。ところで、この赤本の地2号無線機の受信機の写真とこの写真を比較とするとよくわかりますが、右側真中のバーニァダイヤルとメータはオリジナルではありません。このように丹念に事実を明らかにすることが重要なことと思われます。(単なる自己満足ですが・・)
全体
左上には、本来銘板があるはずですが、欠落しています。また、その下のつまみもオリジナルではありません。もう少し、修復する必要がありそうです。
上部
背面
現在は別電源で動作させていますが、いつかロータリー式の発動発電機装置で作動させたい。
中間周波線輪
IFTです。このIFTをはずさないと本体をケースから取り出しできません。誠に不思議な構造なのです。
収納箱
線輪と専用の収納箱です。これは箱は、2年前ごろインターネットで別途購入したものです。
修復作業記録
定期点検報告 (平成25(2013)年10月08日)
修復作業報告 その1(2015年8月11日) トラッキング調整等
修復作業報告 その2(2015年8月24日) ネームプレート作成
修復作業記録 その3(2016年02月02日) 銘板再作成
参考文献
日本無線史 第九巻 電波監理委員会
本邦軍用無線技術の概観 大西 成美
魅惑の軍用無線機・第一巻 三才ブックス