タチ２００

電探試作計画

電探試作計画

海軍仮称三式一号電波探信儀三型(艦艇用)の復元作業
本機ハ特務哨戒艇若クハ其ノ他ノ水上小型艦艇ニ装備シ主トシテ対航空機見張用ニ供スル電波探信儀ナリ。
本機ハ送信機、受信機、指示機、測波機、空中線及自動電圧調整器ヨリ成リ其ノ電路系統ハ総合附図第一ニ示ス如シ。

三式一号電波探信儀三型は、国内に２点現存が確認されているが、いずれも、指示装置は現存していない。
このため、当面の目標については、電探指示装置丙１型の復元を行い、最終目標としては、送信機、受信機や空中線そのものを新規に復元し、最終的には試験電波でもいいから発射して、Ａスコープによる反射波をこの目で見てみたい。
だいぶ古い話だが、アマチュア無線の１４４ＭＨｚ帯の最後部のバンドはレーダ試験用に割り当てられているはずだ。
そういう意味で、手始めに新規に電探指示装置丙１型の復元を行うこことした。
以下に全体構成システムを示す。

概要設計　受信機と送信機の採用について（令和2年11月20日）

受信機の試作

本機ハ電波探信儀用超短波受信機ナリ。
高周波増幅二段、中間周波増幅五段及低周波増幅一段ヨリ成ル「シングルスーパーヘテロデイン」受信機ニシテ、第一検波器以後利得120「デシベル」以上アリ。

作業記録
作業記録その1（令和2年12月03日）       受信機の改造と指示機との結合試験
作業記録その2（令和2年12月04日）       受信機の低周波増幅部の動作内容の検討
作業記録その3（令和2年12月20日）       TR-2＃2号機の受信部の修復作業
作業記録その4 令和3年02月27日）        TR-2＃2号機の検波部の最終組立と確認試験
作業記録その5 令和3年03月06日）        TR-2＃2号機の検波部の確認試験

送信機の試作

本機ハ電波探信儀用超短波送信機ナリ。発振器ハ幅約10μs、衝撃波ヲ以テ格子変調ヲ受ケ10Kw以上、尖頭出力ヲ有ス。

作業記録その1（令和2年12月20日）        TR-2＃1号機の送信部の確認と改造計画
作業記録その2（令和3年01月07日）        TR-2＃2号機の送信部の修復作業
作業記録その3（令和3年01月23日）        TR-2＃2号機の送信部の修復作業
作業記録その4（令和3年01月31日）        TR-2＃2号機の変調部の修復作業
作業記録その5（令和3年02月05日）        TR-2＃2号機の送信部の改造作業
作業記録その6（令和3年02月07日）        TR-2＃2号機の変調部の修復作業
作業記録その7（令和3年02月13日）        TR-2＃2号機の終段部の改造作業
作業記録その8（令和3年02月14日）        TR-2＃2号機の終段部の改造作業

空中線の試作

本空中線ハ電波探信儀用指向性空中線ニシテ要目、概要次ノ如シ。
送受共用
素子数　　水平二列四段（反射器付）
利得　　　約120db
旋廻方式　無限旋廻　電動　二分間ニ一回転ス
　　　　　　　　　　手動　把柄一回転ニ対シ約４°旋廻ス

作業記録その1（令和3年03年20日）空中線の製作の考え方

総合試験

作業記録その1（令和3年02年19日）電探各装置の結合による総合試験の実施
作業記録その2（令和3年03年26日）空中線の製作と総合試験